niwaradiの雑記

漫画アニメ関連の感想。

(宮本フレデリカ+輿水幸子)/2 ≒ 藤間桜(22/7)

シンデレラガールズファンにも22/7(ナナブンノニジュウニ)ファンにも失礼なタイトルであるかもしれないことをお詫びいたします。一応、アイドルマスターシンデレラガールズは知ってる人に22/7のアイドル藤間桜を宣伝するコンセプトの記事となります。

 

藤間桜というのはこの子。かわいいでしょ。

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無料配布のアイコン(藤間桜)

キャラデザはカントクさん。22/7は各キャラのデザインを有名デザイナーに依頼し、媒体毎に絵柄を変えて使っている。

 

 

元デザインは上のツイート。アニメやCGで画風が消えてしまうのはもったいないのであるが、キャラごとにデザイナーを変えたことが判子絵になりがちなアニメキャラに個性を生み出している。TV番組「22/7 計算中」の第28回ではキャラの人相占いをしており、藤間桜の目と目の間隔が他の子たちより少し広いという指摘があった。それぞれのデザイナーがこの子が一番というつもりで描いたという意義も大きい。

 

キャラ設定は、アメリカ・ロサンゼルス育ちの16歳。アニメ「22/7」では、主人公ポジションのセンター滝川みうと一番最初に仲良くなる子。性格は穏和で優しく、お嬢様らしい育ちの良さという点でもラブライブの南ことりちゃんに近い印象を持った。当番回では、存命中は日本在住だった祖母を慕い、その思い出の地を大切にする様子が描かれた。

 

アニメ「22/7」は評判華々しいものではなかったにせよ、A-1 Picturesが丁寧に作っていてよかったのだが、藤間桜が大活躍(大暴れ?)するのは、中の人がモーションキャプチャーによるVRで演技するTV番組「22/7計算中」(以下計算中)である。

 

いよいよ表題の藤間桜は宮本フレデリカと輿水幸子を足して2で割ったようなアイドルという説明に入る。デレマスがわかる人にはこの喩えでどれだけヤバい子だと私が思っているかわかってもらえると思う。「自由奔放」「枠に囚われない」「嘘つき」「自分が一番かわいい」「私が世界の中心」それでいて、実は結構まじめなのでは?思慮深いところもあるのでは?勝手にしているようで他のメンバーのことをすごく考えているのでは?と思えるのが藤間桜なのである。

 

藤間桜も中の人(芸名:天城サリー)もカリフォルニア出身であるが、日本語の喋りは流暢でイントネーションには違和感がない。稀におかしな日本語を話すのは漢字の読み方の選択を間違えているケースが多い。やはり日本語の文字は難しいらしく初期はひらがなも若干怪しい(かと思えばそこそこ難しい漢字も読めたりする)。このへん海外出身事情が非常にリアルである。

 

しかし出身地ネタ以上に外国出身という設定をアイドルとして上手く生かしているように見える。日本人ではないという周りからの目によって、フレデリカのように日本的な常識に縛られない行動・自分の国では~の嘘発言が許されるのである。計算中70回の桜によると、あくまで嘘をついているのではなくて、ツッコミがなくてもトンデモナイことを言うだけで成立するのがアメリカンジョークなのだと言う。

 

計算中には司会、アイドルのいじり役として三四郎(相田周二と小宮浩信)が出演している。彼らはアイドル番組のMCとしては理想の働きをしていると思う。相田は「みう推し」小宮は「ニコル推し」となっているがこの2人はおそらく一番援護を必要としているメンバーでもある。

 

三四郎に何か言われたとき、桜はとりあえずいろいろ言い返す。いろんな企画をやらされるのであるが、企画が始まる前は必ず自信満々な態度を見せる。基本は幸子のように「自分が世界一かわいい」のスタンス。失敗は全て屁理屈でごまかす。基本甘やかされているようで、テレビらしいテロップやナレーションに辛辣なコメントを食らうことも多々ある。

 

藤間桜と似ているデレマスのアイドルとして幸子を挙げた理由はもう一つある。公式の幸子虐めといえばスカイダイビングであるが、なんと桜もスカイダイビングをさせられている(計算中60回)。是非、桜(と小宮)の勇姿を目に焼き付けて欲しい。

www.nicovideo.jp

 

軽いネタバレになるが、特に高所に耐性のない女の子にスカイダイビングをさせるとどうなるか?桜(サリー)は飛行機に乗せた時点で泣く。巻き添えで一緒に飛ぶことになった小宮は撮影の朝から参っているが、なんとか大人として桜を励ましている。背中に貼り付いたでインストラクターが安全を保証してくれるとはいえ高度数千メートルなんてそりゃ怖い。桜は幸子と違ってメンタル最強アイドルというわけではない。いや改めて輿水幸子はとんでもない度胸の持ち主なのだなあと。

 

計算中ではどうしてこんな扱いのキャラになってしまったのか。アニメは「清い」「優しい」「包容力」。計算中では「隙あらば不正」「口を開かなければ美人」「混沌」みたいなのは、声優のラジオや生放送を見ているアイマスPから見れば寧ろ王道?の全く正しい様式であるが、本人曰く

 

 

とのことである。 素顔の桜を信じてもよいが、そもそもアイドルは常に嘘をついてもよく、見せたい自分を作って見せればよいのだ。

 

一つポイントを挙げれば、計算中が始まるときにまずTVバラエティーについて勉強したというのが偉い。計算中で最初からこのメタ視点を持てていたのは、おそらく藤間桜とお笑い好きの大阪人キャラ河野都の二人だけである。普通の新人アイドル声優はTVに出てヴァーチャルのキャラクターを演じるだけでいっぱいいっぱいなのだ。

 

自由奔放、勝手に振る舞っているように見える藤間であるが、視聴者目線を常に意識しているとすると「こう言ったほうが面白いかな」みたいなことをよく考えているように見えなくもない。気ままなでまかせてきとー発言がしばしば上手く後の展開に繋がるのは、実は伏線を張っているのか、それともあとから機転を効かせているのか。 

 

計算中では一見好き勝手しているようで、自分を下げたり、変なやらかしをすることで他のメンバーを持ち上げているように見えることもある。「計算中 Season 2」6話のクイズでも戸田ジュン全問正解を上手くアシストしたような。桜の発言に対するメンバーからの反応は基本的に温かく、都は桜に理解を示しているし、みうは桜の振る舞いを好んでいるようだ。

 

テロップでは「屁理屈」や「混沌」を代名詞にされているが、スタッフからの信頼もおそらく厚い。英語やスペイン語という強みもあり、広報系の仕事はメンバーの中で一番最初にやらせてもらえることが多い。22/7のバーチャルYouTuberとしてのチャンネルは乱立の後、結局「藤間桜【22/7公式】」チャンネルに統一された。

 

中の人(天城サリー)について一点。なんと声優を目指したきっかけは「杉田智和」だったと言う。(アイドル声優路線なのに歌の上手い女性声優さんとかじゃないんかい。)

cho-animedia.jp

変な言動やなんだか面白い喋り方も、元々杉田智和を目指していたのなら納得である。なんでも銀魂で日本語を学んだとか。

 

 

22/7のほかのメンバーについても今度時間があれば書きたいと思う。

桜よりずっと異様なアイドルであるセンターの滝川みう

真っ先に突っ込んで行くが意外と乙女で可愛い河野都

冷静メガネと見せかけ度胸と女子力エースの丸山あかね

軽いように見せて常に真剣でハイスペックな柊つぼみ

子供っぽさとシリアスと教養が並立する戸田ジュン

自然体で不思議ちゃんキャラを成立させた神木みかみ

元気っ子と見せかけ繊細な創作センスを見せる東条悠希

一番女子高生らしい美少女感を出している立川絢香

正統派アイドル路線でファン媚びと影を備えた斎藤ニコル

ただ一人全員をまとめられる優等生リーダーの佐藤麗華

 

キャラクター設定+中の人の両方の要素が合わさって強いとはいえよくこれだけの逸材を集められたと思う。とりあえずまだ見たことない人は「22/7 計算中」を見て。生きているアニメ調TVアイドルがそこにはいる。